dbd-hans-collection101のブログ

さぁ、世界をつくろう。 人生には刺激が必要だ。 dbd-hans-collection略してdbdの半のブログ。ほぼ一人で立案から創作完了まで行う芝居何でも屋。そんな芝居人、半が感じたアレコレを書き綴って参ります。

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登りたい! 〜大人のエゴ〜

今晩はdbd半です。

 

先週土日にかけて台風19号が甚大な被害をもたらしました。

私が住まう船橋市は、大きなことはありませんでした。念のため計画運休が行われた土曜日は食料を蓄えガソリンを補充し、ずっと部屋で過ごしましたが、その前の15号のほうが風が強かったと感じるほどでした。

 

ですが各地で見たことのない水害が出ていることや、停電もあり、一概に「良かったね」で済ませられない現状です。

 

微々たるものですが、コンビニ行ったら100円募金でもしてみようと思います。

 

 

 

さて、以下からは通常運転での記事です。

状況により⦅そういう気分⦆ではない方は、どうぞスルーしてくださいね。

 

*     *      *

 

9月に書きかけでアップできていなかった記事を加筆してアップています。

ちょっと時間に関する内容がタイムリーではないところがありますが、ご了承ください。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

皆さま季節の変わり目ですがいかがお過ごしですか?
私自身は身重の為、あまり活動的なことが出来ずにいます。
前述したことがある通り、私はぷにょぷにょ体形、母は土偶体形、ホルモンの影響を受け、私自身今土偶に一直線です。

 

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はい、というわけで、時折駅まで歩いたり、お散歩したり子供のダンスの練習にちょこっと参加したりして過ごしています。

それに反して、お子ちゃまの習い事を一つ増やしました。


ボルダリングです。

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お子は以前から興味はあったようですがなかなかやる機会がなく、夏休みにお出かけした際にお友達と時間つぶしがてらに初めてやったんです。
結果・・・途中から大泣き・・惨敗!でした。

涙と鼻水にまみれ、崖にへばりついたまま身動きが出来ません。

普段なら飛び降りれそうなくらいの高さでも、一度恐怖を感じてしまえば、無限に続く底なし。手も足もプルプル震わせ、かぼそい声になりながら、「怖い・・・こわい・・・」と訴えかけていました。

 

私の心情としては、一度預けたのに、横から口を挟むのは宜しくないと基本的に思っています。

 

が、今回はちと違うぞ、と思いました。なるだけ口を出すのを我慢してインストラクターさんが何か言ってくれるのを待ちました。

何にも言わね~~・・・

 

なんなんだ、ここのスクールは!?


それを見た母・・・
もっとこの子にあったところで、できるようになって見返したい!!

 

お友達に向けての惨敗ではありません。この敗北感は怖さに耐えられなかったことです。

ボロボロで、見るも無残な泣きっぷり。お友達は何度か体験していたので、割とスイスイと楽しんでいます。その横で、「こわい・こわい・・」と、声も手も震わせビビりまくっていたお子。インストラクターはいったい何をしているんだ。

 

本当に初めてやるのに指導らしき指導をしてくれません。こんなにボロボロなのに、何もアドバイスなしで、登れるわけありません。いや降りれないんです。降りれるわけがありません。そうすれば登ることもできません。こういった<体験>は、「一度やってみて、もっとやりたい!」を誘導する事が目的で、お互い了承したうえで正式登録会員になるものではないのでしょうか?

 

 

私がふぁんふぁんやdbdで心がけている事の一つです。

初めてやることは、誰だって緊張して怖さと闘っています。

いまだに半も初めての稽古場はいつだって緊張しています。うまく話せるか?楽しめるか?どんなことをやるのか? 扉を開けるまで、ドキドキしまくりです。

初めて経験する事が、これからの芝居活動を楽しくなるかそうでないかは大きく変わります。

 

一番やってはいけないのは、「もうやりたくない」と思わせる事です。

 

 

「もうやりたくない」

 

 あぁ、なんて悲惨な響きでしょうか・・。

 

これは初体験をした「場」を仕切るものの責任だと思っています。

もちろん私が進行役であれば、私の責任です。

一人の芝居人(仲間)を誕生させる前につぶしてしまう事です。

 

 

 

 

こんな半だからこそ、あれだけ目を輝かせて「やりたい!やりたい!」と言っていたのに、初体験開始15分で、楽しさを真っ黒に塗りつぶされた事に物凄く腹が立ちました。

 

 

大人になると分かりますが、興味を持つものに出会えて実行できる機会なんてそうありません。

「やってみたい!」と自ら発信した気持ちを、

・・こんなに泣きべそで終わらせていいのか・・・。

 


否!!!


ですよね。

 

 

はい、私の性格をご存知の方はなんとなくお気づきかと思いますが、半は負けず嫌いです。


単発的に「怖くなって、やめちゃった」そんな事は山ほどあります。

でも、これだけ泣きべそをかくには理由があるんです。

 


「できると思った」「できたら楽しいって思ってた」

 


期待が裏切られ、恐怖に勝てなかったのです。

誰が悪いかというと、やはり自分自身に返ってくるものです。


終わったあと、聞いてみると、やはりボルダリング自体ががやりたくなくなったわけでは有りませんでした。登るのは楽しかったんです。ただただ怖かった、怖くて登るのもできなくなった。

 

「出来ると思ったのに、できなかったのが嫌だった」

 

それがこの子の<声>でした。

 

 

「合わなかったんだよ」
「事実だから仕方ないじゃん」
「怖がりすぎだよ」


その通りです。

さらに半は、思いました。

 

 

「でも楽しそうって思った最初の気持ち、こんな可能性の芽をつぶしちゃいけないっ!!!」って。

 

 

 


やればできる子なんです。
やりたくない子なら仕方ありません。好みは一番大事な要素だから。

でも、やりたくてできないだけなら、できない可能性をつぶしてできる可能性を育たい!

自分のお子だからこそ強く思う部分と、大人として子供に対して同列で思う感情が沸きたちます。

 

 

 

それからしばらくして、家の近所で通えるところを探しました。

どうなるかは分かりませんがとある店で〈体験〉の申し込みをしました。
その店舗も案内がちょっと適当だったし(<体験>やっているって聞いたら8月はやっていませんと言われた・・)、受付の方もちょっと不愛想でした。

 ボルダリングの業界はそうなのかしら・・?

あとでコーチが言っていましたが、「うちは厳しく教えるのも一貫なんです」と。

なるほど、確かに今までは試してみたキッズスクールというと子供目線に合わせてくれる指導方法がほとんどだったように思います。

合わせるところはもちろん必要ですが、自発的に「やらないと」「やってやる」という気持ちを持つことはとても肝心です。こうだよ、あぁだよと逐一言っても、できない時はできません。ただし、厳しさと不親切・無関心は大いに違います。

 

 

まずは<体験>をやってみると・・案の定泣きべそです。・・・。

 

「怖い・・、怖い・・」

 


この時母はでした。
手を差し伸べるのは簡単です。
でも、今必要なのはそれではないと思いました。

 

 

この子に必要なのは、「怖さから遠ざかる事じゃない。怖さを自分で克服する事。できる方法を自分で見つけること」だと。

 

腹を決めました。

 

翌々週、正式に申し込みをしてキッズメンバーとして加入させました。

 

そして、お子に言いました。

「ある程度できるまで、簡単にはやめさせないよ」

 

「わかった」と子は軽くうなづきました。

 

 

 

 

それから、現在10月、すでに5、6回練習に参加しました。

 

未だに「怖い、こわい・・・出来ない・・」と人目をはばからず、わめいています。

 

でも着実に成長しています。

固まって動けなくなったところから、自分から降りられるようになったり、ジャンプして降りる高さがどんどん上がってきています。

ついに涙は流さなくなりました。

実はこっそり、私も泣けてしまった時がありました。

この子にとっては、一番の難敵との挑戦です。

ただの壁。されど壁。

それでも、登り続けている姿を見てやっぱり登りたいっていう気持ちはあるんだと確信しました。 「頑張れ!!」

「登りたい!」その気持ちは、この子にあるから。

壁にへばりついて、震える手を伸ばして、つま先を立てて・・

こわいって言いながら、また登るお子

「頑張れ!!」

 

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子供の成長は目まぐるしいです。

多少のイヤがあっても前に進めるんですから。

 

でも、根底を言えばお子はこう言っていたのが、笑えます。

 

「どうせ、やめさせてくれないんでしょ」

子供は大人の発言をよく覚えているものです。

そしてどんな人なのかも、観察しています。

 

 

お子に言いました。

「ある程度できるまで、簡単にはやめさせないよ」

 

「わかった」と子は軽くうなづきました。

 

 

そうそうに出口をふさがれたのだから前にしか進めないのです。

 

これが大人のこうなってほしいと言うエゴなのか、子供にとっても最善なのか、それは大人になってみないと分かりません。その都度、葛藤があります。

 

 ただ、生意気とも諦めとも感じ取れるこの口調、 

「どうせ、やめさせてくれないんでしょ」

に、すべて含まれている気がしました。