こんにちはdbd半です。
わむさんの稽古場では時々「テキスト」をやります。
あらすじだけを把握して、即興でストーリー組み立てるのです。
その題材に使われるのが
のショートストーリーなんですが、
なんとなくその影響で書いてみたくなりました(笑)
半には珍しくダーク系です。これも星新一の影響かしら?
いや、勝手に影響とかうけると失礼かな。
ま、とりあえずアップします。
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「Another」 dbd 半 2017/07/20
つまづいた。
何につまづいたんだろう?
今石ころのようなものを蹴った気がした。
でも違うかもしれない。
誰かに足を引っ掛けられたのだろうか?
ううん。違う。
もっと昔。
私がもっと若くて、選ぶ道がたくさんあったころだったかもしれない。
あの時、もし別の道を選択していたら、こんなことには。
目の前には知らない人がいる。
知らない人がなれなれしく私に話しかけ、体に触れてくる。
気持ち悪い。
今しがた大好きな赤い飲み物を飲んだはずなのに。
あれは特別な時にしか飲まないようにしているのに。
この人といたら、せっかく飲んだ美味しい味を忘れちゃう。
どうして私はこの人と腕を組んでいるんだろう。
何も感じない。
いいえ、嫌悪感はある。
車のライトが私たちを照らした。
一瞬ショーウィンドウに腕を組んだ私たちが浮かび上がった。
映し出された自分と目が合う。
どうして?
どうして、私は笑っているの?
もう一度隣にいる人を見てみる。
知らない。
この人は誰?
どうして私はこの人と笑いながら話しているの?
何を間違えたの?
どうして私はここにいるの?
私が何かを話して、信号のところで立ち止まった。
隣にいた人は少し名残惜しそうに信号を渡っていった。
私は微笑みながら手を振り彼を見送り、見えなくなったところで、きびすを返した。
誰も知らない。
「私」の存在。
まっすぐ別の男の人に向かっていく私でさえも、この「私」の存在を知らない。
訳も分からなく涙が出た日があったならそれは私が泣いた後。
急に赤い飲み物が飲みたくなったらそれもやっぱり私の衝動。
誰にも気づいてもらえない「私」という私
ねぇ、もし、急に変なことをしたらごめんなさい。
それはこの子のせいじゃないの。
もしそんなことをするとすれば、そうそれはきっと私のやったこと。
何をするって?
そんなの見当もつかないわ。
でも、その時が来たら、私はやるわ。
だから、いつ前に出るか分からないから、見くびらないでね。
でも、もし、そうなったら、さっきの人と話をすることもできるのかしら?
そうして、さっきと同じように別れ際に名残惜しそうにしてくれるかしら?
私はその時何を感じるのかしら?
あなたはどう思う?
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くらいですねぇ~こわいですねぇ~
でもこれくらいの<もの>は、女性なら持ってるんじゃないかなぁと思いました(笑)
女は複雑ですから(^_-)-☆
気が向いたらなんか他にも書いてみようっと♪