dbd-hans-collection101のブログ

さぁ、世界をつくろう。 人生には刺激が必要だ。 dbd-hans-collection略してdbdの半のブログ。ほぼ一人で立案から創作完了まで行う芝居何でも屋。そんな芝居人、半が感じたアレコレを書き綴って参ります。

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文系本領発揮!半ちゃんの「よだかの星」考察(解釈) PART6!(ラスト)「ナレの正体 黒よだかって何?!」

 

こんばんわdbd半です。

GW突入ですね。

皆様はどこかお出かけしますか?

半は明日から大阪に帰省して参ります。

うちではだいたい1年に一回なので、いくと浦島太郎状態です。

大阪はめまぐるしく変わってきていますね。

今回は芝居仲間に会える予定もあります。懐かしい顔ぶれに合えるのはとてもうれしいです。

さっ行く前にこのよだかの考察(解釈)を書ききってしまおうと思います。^^

 

それにしても、やっとここまで来ました。

長くなるなぁと思いましたが、本当に長いですね。(笑)

 


これが目次最後のお題です。
⑥ナレーションは何者なのか?演劇( 朗読劇 )においてのナレーションのポジション

 

まずはいつものように、関連サイト過去ブログ、アーンド、目次です。

 

 

◆◆関連サイト及び過去ブログ・考察の目次です。★★
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よだかの星青空文庫より
よだかの星 宮沢賢治
http://reception.aozora.gr.jp/aozora/cards/000081/files/473.html
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イメージ画像などモリモリの過去ブログ

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よだかの考察の目次です。

※すでに書いたものは過去ブログを張っていますので、どうぞみてみてくださいね^_^

目次
《長く愛される理由〜描写》
①単語、「もう」「まっすぐ」「まるで〜ように」が多い!のはなぜ⁉︎

②情景描写は五感から入る!

③色


《長く愛される理由〜ハッとする瞬間》
④よだかはなぜ星になれたのか?

 

⑤よだかの“さいご”はいつなのか?

dbd-hans-collection101.hatenablog.com


⑥ナレーションは何者なのか?演劇( 朗読劇 )においてのナレーションのポジション
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今回のお題は上記にも述べましたこちらです。
⑥ナレーションは何者なのか?演劇( 朗読劇)においてのナレーションのポジション
いよいよ演劇にがっつり組み込んだお話です。
まずは前回のおさらいから行きましょう。

※④⑤を読んでいらっしゃらない方は、長くて申し訳有りませんが過去ブログのご一読オススメさせていただきます。半ならではの解釈なので、ここからだといきなりなんでやねーんとなるかもしれません( T_T)\(^-^ )

 

では、前回までお話しした半の考察(解釈)です。

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よだかはもともと純真な心の原石を持っていた。
けれども体は醜くだれもよだかを相手にはしない。
ついに鷹から脅され、死と向き合うよだか。
そして自らも殺生しながら自分があることに気づく。

よだかは、一瞬の光でも出せるなら死んでも構わないとお日様に懇願。
しかしお日様からは星に言えと一蹴される。
体は地に落ち、肉体は死を迎える。

けれどもよだかの精神は、まっすぐに自分の願いを叶えるため突き進む。
その後もひどい仕打ちを受けるよだか。
ボロボロになり傷つき朽ち果てるかと思ったその時、よだかは余計なものをさらにそげ落とし、最後の強さを見せたその時、星になるための境界線を越えたのだ。

肉体とは異なるよだかのさいご。境界線を越えることがよだかにとっての着火剤だったのだ。よだかは純粋で強い光り輝く星となった。

強い光はいつまでもいつまでも燃え続けた。

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さて、お話としてはここで完結していると言っていいでしょう。
ですがdbdはやはり演劇にまつわるあれこれを書き綴っているので、お芝居の特にナレーターのお話をしたいと思います。

 


劇団AQUA 朗読劇「よだかの星」実演

お気づきだと思いますが、
先日行われた劇団AQUAさんの朗読劇では半がナレーターを務めさせていただきました。

ナレーター。
ナレーターというポジションはどうとらえれば良いのか役をいただいた時に考えました。

表現の仕方にも迷いがありました。

 

↓↓

dbd-hans-collection101.hatenablog.com

 

そして今回の結論としては朗読劇なら、より印象深くよりイメージしやすいように、強弱をなるだけつけてお芝居するという選択肢を選びました。

 

そして稽古を始めていくにつれ、台本を読み込むにつれ、半の中で一つのキャラクターが生まれるのです。
通常ナレーターにキャラクターがあるなんて演出支持がない限りあまりないように思います。というか、そんなの必要ないと思う方が普通かもしれません。なにしろ原作にこのキャラクターは存在しないんですから。


ただ、読めば読むほど、ナレーターの枠を超えて感情が生まれたのです。

 

愛おしい

よだかが愛おしくて愛おしくてたまらない。応援したくて声援を送りたくて、そして・・・・
そして、羨ましいと。


なぜこんなの風に思ったのかは分かりません。
ただ、こんなにつらい目にあって悔しくて辛くて、 だったら意地汚く相手を罵倒し非難したくなる・・それが普通なんじゃないでしょうか?

 わたしはよだかは純粋であるがゆえに、だれにも恨みつらみをださないまっすぐな美しさがよだかの星になる原石だと伝えてきました。

 

でも、よだかにそんな感情は本当になかったのでしょうか?

 

おお、よだかでないただのたかならば、こんな生なまはんかのちいさい鳥は、もう名前を聞いただけでも、ぶるぶるふるえて、顔色を変えて、からだをちぢめて、木の葉のかげにでもかくれたでしょう。

 

この台詞がすべてを表わしているようでした。

感情をこめて言えば言うほど、周りが妬ましく恨めしい卑屈な気持ちが膨らんでいきます。

 

「もし自分が本当の鷹なら、こんな小鳥どもはすぐに怯えさせ二度と減らず口を聞けないようにしてやる・・・

鷹にだって脅されビクビクなんかしなくちゃいけないんだ・・・
もし自分が醜くなく兄弟たちのように美しくきれいな声で鳴けたなら、どれだけ皆に愛されただろう・・・」

 

そう思わずにはいられません。
 
けれども、よだかはそんなどす黒い感情に囚われることなく、さらに純粋の極みへと昇っていきます。
このどす黒い感情やくすんだ気持ちはどこに行くんでしょう?

 

外見が醜く、そんな自分をいじめる奴らを憎み、どうにかなってしまえと願う自分。
他の命を食らわないと維持していけない醜い存在。
そしてそれを手放そうと決めた純粋なよだか。
愛おしいよだか。
どす暗い感情を持っているこんな自分は天に行けるはずはないと。
美しく天に昇ろうとするよだか。私がいっしょに行けるわけがない。純粋なこころをもったよだかを妬ましく思ってしまうこんな私が。


それでもキラキラ輝くよだかを愛おしく応援したくて、仕方ないのです。

よだかは私と分離した後も、純真な心で星にアタックしていきます。

その度にまだ残っていた穢れた心はそぎ落とされていきます。

苦しい。諦めたい。もう疲れた。やめたい。逃げ出したい。助けて。

星に向かって上へと登っていくたびに、そんな邪心が私のいる地上に降り注いでくるのです。

よだかの体が天に向かっていけばいくほど、私はべったりと地に張り付きます。

 

 

私は、もう一人のよだかでした。

 

 

苦しい。諦めたい。もう疲れた。やめたい。逃げ出したい。助けて。

苦々しい思いは、雨のように天から降り注ぎます。


しかし心は裏腹なものなのです。
妬ましいうらやましい心根とは別に、あの瞬間、私は心の底から願うのです。

 

行けッ行けッ 

行けッ!!
  辛いことがたくさんあった。今でもこんなにつらい。

行けッ!!

行けッ!!

  でもあとちょっと。あとちょっとでお前は変われる。

行けッ!!

行けッ!!

  お前はその美しい原石を光らせろ

  私を捨てろっ  醜い私を完全に捨てろっ

行っけぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 醜い心は全部私が引き受る!!!!!!!!!

 

 

 私は、諸悪の根源、実にみにくい鳥でした。

 よだかは、実にみにくい鳥です。
 顔は、ところどころ、味噌みそをつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。

 

光になりたいと気付いたとき、みにくい体は太陽に焼かれ地面に叩き付けられました。
その時大きな枷が外れたのは間違いありません。
醜い体は醜い心を持ったまま見えない目でよだかの行く末を見つめていました。


純粋な心だけになっていくよだか。
私のためにずいぶんつらい思いをさせたよだか。
私は天に行けるはずもない醜い心。

どうか、よだかの小さな心だけでも。


純粋なよだかを白とするなら私は黒いよだかです。

一緒だったときは同じものを共有していたからこそ、リアルによだかのことを話すこともできるしその一部始終が分かるのです。

 

太陽に照らされた時、黒よだかと白よだかは分離しました。
気高い白よだかは、黒よだかの存在など知る由もありません。

星になった白よだかを見た黒よだかは
最後に血の付いた大きなくちばしで、確かに笑ってみせるのです。

白よだかは燃え続けました。
地に這いつくばった黒よだかがいる地上に見えるように。

いつまでもいつまでも燃えつづけました。

 

黒よだかは城よだかが星になったのを見届けた後、鷹に捕まれ自然の理の一部に還っていきます。
そのかき消される直前の概念こそが私のナレーターの存在ではないかと思うのです。

 

よだかの星の最後の文です。

 

今でもまだ燃えています。

 

きっと白よだかの姿は今でもきっと空のどこかにあります。
それが黒よだかの願いでもあり、これもまた自然の理だからです。

同じ自然の理なのに天で光り輝くよだか。

私は地に這いつくばり、身動き一つできず、よだかの光を感じるのです。


切なくて愛おしい。
半は、今でもナレーターとして「よだかの星」を読むと、胸がつまります。

きっと何度でもそうなるでしょう。

 

ナレーターはすべてを理解したうえで、このストーリーを語りだすのですから。

 

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長々と綴ってきましたが、ここまで読んでいただき有難うございましたm(__)m

半はこれらがすべてつながったとか大きなハッがありました。皆様の中にもハッは有りましたでしょうか?

 

もうご覧いただいていると思いますが、良ければもう一度ご覧ください。


劇団AQUA 朗読劇「よだかの星」実演


今までお話してきて、ここまで読んでくださった方ならいろんな見方をすることができると思います。

 

半がおススメしたいのは絵を気にせずに声だけで聴くことです。
今回は朗読劇ですので、雑音も有り聞き苦しい点はありますが、画面に囚われずあなたの中のよだかが天に昇っていく姿を想像していただきたいのです。

 

そしてそれとは別でナレーター(黒よだかの)視点で、聞いてみてください。きっと今までと違う「よだかの星」を味わっていただけるかと思います。

 

 

これが、今回半がお送りしてきました「よだかの星」の結です。(^^)

我ながらたった20分ほどの作品をよくこんなに引っ張りましたね(笑)
文字に落とすのは大変でしたが、実はこの黒よだかの存在を知っていただきたくなって、この考察を書き綴っていました(笑)だって誰にも知られていない存在って淋しかったんだもん。(´∀`*)

 

 

 

良ければ皆様のご感想ご意見もお聞かせくださいね(^^)
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さいごに、先に作品をご存知の方がいらっしゃったら、こんな話なわけない!!と言われる方もいらっしゃるかもしれません。

私が今まで書いてきたのは、たくさんの考察(解釈)の中の一つでしかありません。

こういう風に作品作りをしてきましたというだけで、見ていただいたお客様のイメージが異なるのであれば、それは新しく生まれ変わったよだかなのだと思います。

 

私のイメージと皆様のイメージが違っていて当たり前だし押し付けることは有りません。いろんな「よだかの星」があればその分だけ楽しめるとおもうのです。(^^)

 

 

 


さて、冒頭にも述べましたが今週末からGWがスタートです。
私は地元関西の空気をたっぷり味わって来ますので今度は関西の空の下での投稿になるかな。(^^)
ちなみに、たくさんのお月様の動画UPはGW明けになります。
気長にお待ちくださいね★

それでは「文系半ちゃんの本領発揮!『よだかの星』の考察(解釈)は以上です。

長らくお読みいただきありがとうございました!!!!!!!!!!!

 

皆様も体調を崩されぬようよい休日をお過ごしください!!

 

↓★おまけ(先日NHKでよだかが一瞬ですが放映されていました。)

 

 

 

思ったより愛嬌ありませんか?